芸人や芸娼婦、幇間などに与える金品や揚げ代を「花」と言います。また、「纏頭」(てんとう)と書いて(はな)と読みます。花の枝の先(頭)に贈り物を付けて渡したことからこのような呼び名がついたと言われています。
我々舞子も、観客の皆さんがこぞって帳場を訪れ(となれば良いのですが...)、花を打ってくれます。
あそこの子に...、子や孫に...、神楽団に...と、花を打ってくださいます。
花は打つものです。支払ったりあげたりするものではありません。ある動作や行為をすることを打つと言いますが、最近は、花を打つ以前に花とはなあにと、花そのものを知らない人たちが増えました。
花を打つと、幕間で「御花、○○○○さまより、ありがとうありまーす。」と紹介します。最後の、ありがとうありまーすを、みんなで一緒に声を合わせて張りあげます。
この花が、神楽団の運営資金となります。河内神社に神楽を見に行ったら、拝殿外の縁側に帳場を拵えています。是非とも「花を打つでー」と声をかけてください。